あげものブルース 本秀康

2019.4.24

06単行本『あげものブルース』、明日発売です!


 明日4月25日、単行本『あげものブルース』がいよいよ発売となります。
 「あき地」で発表した「からあげ」「とんかつ」「続とんかつ」に加え、未発表の描き下ろしページを収録した200ページです!

 カバーイラストは本さん直筆の水彩画。登場人物の3人が空を仰ぐとそこには……

 

あげものが! 『あげものブルース』定価:本体1000円+税

表紙に印刷された3人の顔。めくってみると…あれっ、染みてる…?

ブックデザインは大島依提亜さんです。

 

 平成のはじまりから終わりまで、3人の男たちの30年間をからあげ、てんぷら、とんかつ、そしてかりんとうというあげものに絡めて描いた「あげものメドレー」です。帯には奥田民生さん、久住昌之さんからコメントをいただきました。『ワイルドマウンテン』最終巻以来、実に9年ぶりの新作発売という本秀康さん。本さんから「あき地」連載スタートにあたっていただいたメッセージを、もう一度ここでもご紹介しておきましょう。


 いまから遡ること50年前の1968年春、ビートルズはメディテーション(瞑想)修行のためインドの山奥に滞在しました。彼らは数週間をそこで過ごし、書かれた楽曲は同年11月に発売された彼らの通算9枚目のアルバム『ザ・ビートルズ』になるのです。彼らが自ら立ち上げた「アップル・レコード」から初めてリリースされたこのアルバムは、のちに“ホワイト・アルバム”と呼ばれるようになりました……

 なぜ突然こんな話をしたかというと、約10年ぶりとなる僕のマンガ単行本は、ビートルズのこの『ホワイト・アルバム』にオマージュを捧げたコンセプト・マンガだからなのです! ……といっても内容を倣ったとか、装丁を真似たとかそういうことではなくて、着目したのはアルバム誕生の成り立ち、すなわちインドでの滞在制作を経て完成したという点です。「よし! ビートルズと同じことをマンガでやろう! 今年は『ホワイト・アルバム』50周年だし!」と思い立ち、3月に僕はひとりインドへ旅立ちました。向かったのはインド北部、ガンジス川が流れるリシュケシュという街です。ビートルズが修行したマハリシ・アシュラム敷地内にある、ビートルズが曲作りをしたバンガローの屋上に通い続け、マンガの構想を練る2週間。「以前描いた短編マンガの中途半端な断片が使える」とか、「数年前に亡くなった父親のこともそろそろマンガにしなくては」とか、次々とアイデアが浮かんできました。これがインドパワーなのです。

 

 そうなのです! 3人の男たちの人生をからあげ、てんぷら、とんかつに絡めて描いたブルージーな本作は、実は『ホワイト・アルバム』へのオマージュでもあるのです。果たしてあげものとビートルズの名盤はどのように繋がるのか……? ぜひ単行本でおたしかめください。そして、今回は電子書籍版もリリースいたします。こちらは26日(金)より配信がスタート予定ですので、電子書籍派の方もぜひ。

 さらに、刊行にともないサイン会とトークイベントを以下の書店で開催します! 本さんのサインとともに、『あげものブルース』の登場人物のイラストを描いてもらえる貴重な機会です。ぜひお立ち寄りください。

 

【本秀康さんサイン会・トークイベントのお知らせ】


 ①サイン会/5月10日(金)19:30〜
 @ヴィレッジヴァンガード下北沢店
 問)03-3460-6145  ※ご予約受付中

 ②サイン会/5月12日(日)15:00〜17:00
 @中野タコシェ
 問)03-5343-3010  ※ご予約受付中
 本をご購入のお客様に整理番号つき参加券を配布中
 詳細はこちら

 ③トークイベント/5月19日(日)14:00〜
 @HMV&BOOKS日比谷コテージ(3階イベントスペースにて)
 問)03-5157-1900  ※ご予約受付中
 聞き手は店長の花田菜々子さんです。
 詳細はこちら

 ④トークイベント/5月23日(木)20:00〜(OPEN19:30〜)
 @阿佐ヶ谷Roji
 ライター・松永良平さん主催、漫画と音楽トークイベント「マンガ・イン・ジ・アレー/MANGA IN THE ALLEY」第3回! キイチビールさん(キイチビール&ザ・ホーリーティッツ)との対談です。
 料金:¥1500+1drink 定員:30名
 予約用アドレス:rojiasagaya08@gmail.com
 Twitterへのリプライでも受付可:@Roji1024


【本秀康さんサイン本展開店舗】

東京堂書店神田神保町店
ジュンク堂書店池袋本店
HMV&BOOKS SHIBUYA
・ディスクユニオン(池袋店新宿店/ブックユニオン御茶ノ水店/ブックユニオン他)
※数に限りがございますので、最新の在庫状況は各店にお問い合わせください。



 単行本の一部は、「あき地」でも読むことができます。気になった方は、ぜひ以下のリンクからどうぞ。(編集部・田中)

 


『あげものブルース』の一部を公開しています


からあげ


とんかつ


続とんかつ

 

最初の読者になってくださった、ドレスコーズ・志磨遼平さんとの対談

 

(了)