若松英輔の本

常世の花 石牟礼道子

著 者
若松 英輔
価 格
1,650円(税込)
発売日
2018年4月19日
判 型
四六判
製 本
上製
頁 数
184頁
I S B N
978-4-7505-1546-5 C0095
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苦しみの中にある者たちを照らし続けた作家に捧げる、言葉の花束。


人間を超え、生類へと広がる世界を見つめ続けた石牟礼道子。『苦海浄土』をはじめ数々の名著を遺して世を去った作家が生涯を賭して闘ったものとは何だったのか。

作家と親しく交流し、NHK「100分de名著『苦海浄土』」で講師もつとめた批評家がその精髄に迫る。
石牟礼道子と著者の対談も収録。

 

昨年の六月に会ったとき、石牟礼さんが伝えたいと言っていたのも、どんなに語ろうとしても言葉にならないことがある、ということだったような気がしている。
会って話さねばならないことがある、人はそう強く感じても、それを語り得るとは限らない。だが、対話を求められた方は、その気持ちを受けとめることができる。語り得ないことを語り継ぐ、それが石牟礼道子の遺言だったと、私は勝手に解釈している。
(「あとがき」より)

目次


亡き者の言葉を宿した闘士
黙する魂を受け止める使命
偉大なる名無き者
生類の嘆きを受けとる者
亡き者たちの季節
荘厳を証する者


二つの「自伝」
言葉の彼方にあるもの
光の言葉  志村ふくみと石牟礼道子『遺言 対談と往復書簡』を読む
煩悩を愛しむ詩人


荘厳の詩学  石牟礼道子の原点
『苦海浄土』が生まれるまで


荘厳する花  石牟礼道子の詩学


魂という遺産
最後の文人
本当の幸せ
闘いと祈りの生涯

人生の大事に  あとがきに代えて