第9回 寺子屋へ入門

本が好き、手紙も好き  稲荷神社の二の午に地口行灯を見にいき、つくづく感じた。  「これを見て笑えるなんて、江戸の人ってほんとうに識字率が高かったのだな」  だじゃれを書いた行灯が表通りはもちろん路地裏にも飾ら…(続きを読む

2013年6月18日

第8回 初午の祭り

二月の江戸  二月といえば現代では節分の月。江戸時代は節分が十二月に来ることが多かったというから、今月はとうに終わってしまっている。  江戸時代の二月はどんな月だったかといつもの『絵本江戸風俗往来』をひもとけば、商家も職…(続きを読む

2013年3月15日

第7回 お正月を迎える

 忙しかった年の瀬も過ぎてお正月。正月ならではの風物も多いので、俳句歳時記では「冬」「春」と別に「新年」の巻を設けています。  今はマンション住まいの実家では、輪飾りを模したリースを玄関ドアに掛け、プラスチックの型に入っ…(続きを読む

2013年1月29日

第6回 お酉様へ行く

霜月から師走へ  朝晩が寒くなりました。立冬はとうに過ぎています。季節がようやく暦に追いついてきた感じ。  『絵本江戸風俗往来』の十一月は、早くも雪。一尺積もれば大雪としたそうで、何でも楽しむ江戸の人、北国の人に笑われる…(続きを読む

2012年12月12日

第5回 喧嘩と火事は江戸の華

 十月下旬、東京もようやく薄ら寒くなり、ホットカーペットをつける日も出てきました。江戸では例年、旧暦十月の最初の亥の日から火鉢、炬燵を使いはじめたと、『絵本江戸風俗往来』にある江戸。城でこの日火鉢を出したため、町人もそれ…(続きを読む

2012年11月5日

第4回 お月見の会

 七月は旧暦と新暦の違いを痛感しました。この月『絵本江戸風俗往来』では、秋の七草がすでに登場。梅で知られる向島の百花園に秋の七草が植えられてから、秋にも遊ぶ人が絶えないと。  その時期の東京は、梅雨が明けていきなり最高気…(続きを読む

2012年10月15日

第3回 夏のお祭り

江戸の二大祭り  六月になりました。別名、水無月。新暦の六月は梅雨どきで水が大有りだけれども、江戸の町は暑さの盛り。  『絵本江戸風俗往来』によると真昼の町は、人の通行も絶え陽ざしばかりが照りつけている。商店では算盤にも…(続きを読む

2012年6月18日

第2回 小さな冨士登山

 風薫る爽やかな季節となりました。時候の挨拶にそう書く日々ですが、江戸時代の五月は爽やかとはいかず。例にならって『絵本江戸風俗往来』をひもとけば、五月五日の端午の節句に柏餅を食べているのは今と同じでも、「この節霖雨中にて…(続きを読む

2012年5月18日

第1回 浅草寺の花祭り

江戸人の気分  江戸時代に私がなんとなくひかれたのは、『武玉川』を読んでです。『武玉川』は江戸時代中頃の句集。五七五もあれば七七もある。収められた句の数はたいへん多く、私も全部に目を通したわけではなくてほんの斜め読み。 …(続きを読む

2012年4月20日