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野に遺賢をさがして ニッポンとことこ歩き旅

野に遺賢をさがして
著者 森 まゆみ
価格 2,200円(税込)
発売日 2025年5月23日
判型 四六判
製本 並製
頁数 256頁
ISBN 978-4-7505-1875-6
Cコード C0095

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内容紹介

偶然の旅で出会った、野の人、地の人、町の人──
聞き書きの名手が日本中を気ままに歩き、懐かしく、地道で豊かな歴史を掘り起こした17本の旅の記録。


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なんでもない土地のように見えても歴史を持たない土地はない。
風光明媚な観光地ではないが、日本の各地には、豊かな文化を内包した場所が数々ある。

そして、そこには、都会では出会えない、型破りな人たちがいる。
立身出世に興味がなく、好きなことをし、誰かのために生きる……。
あえて地方に、地元に“残る”ことを選んだ人たちとの一期一会の旅の記録。

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五日市で民衆の側から私擬憲法を夢みた深沢権八、理想の共同体をめざして宮崎に孤児院を開いた石井十次、鳥取で文化財保存と民藝運動を広めた耳鼻科医師・吉田璋也、宮沢賢治に学び雪深い新庄で農村運動と野外演劇に打ち込んだ松田甚次郎……
立身出世にはつゆほども興味がなく、好きなことだけをし、誰かのために生きた人たち。


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【目次】
まえがき
太古の森に夜神楽を見にいく【宮崎県・高千穂町、諸塚村】
センチメンタルジャーニー【北海道・砂川町】
大人の修学旅行【滋賀県・近江八幡、大津】
ふるさとの森を受け継ぐ【宮崎県・高鍋町】
資料に出合う、人に出会う【東京都・青梅、五日市】
キューポラのあった町【埼玉県・川口】
積雪地方農村経済調査所と松田甚次郎【山形県・新庄】
西郷工芸村と糀ふる町【鳥取県・西郷地区、智頭町】
立原道造のヒヤシンスハウス【埼玉県・川口、浦和、行田】
穴があったら入りたい【高知県・室戸、安芸、高知】
軍港佐世保と平戸島拾遺【長崎県・佐世保、平戸島】
ほどよい距離の別天地【千葉県・市川】
私の知らない地元【東京都・谷中】
湘南の海浜宿「茅ヶ崎館」の来し方【神奈川県・茅ヶ崎】
開国の舞台に「唐人お吉」を訪ねる【静岡県・修善寺、下田】
人材の宝庫【岩手県・二戸〜盛岡】
地球と共生する人たち【徳島県・阿南、日和佐、上勝】
あとがき

著者紹介

森 まゆみ(もり・まゆみ)
1954年生まれ。大学卒業後、PR会社、出版社を経て、84年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊。聞き書きから、記憶を記録に替えてきた。その中から『谷中スケッチブック』『不思議の町 根津』(以上、ちくま文庫)が生まれ、その後『鷗外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『彰義隊遺聞』(集英社文庫)、『「青鞜」の冒険』(集英社文庫、紫式部文学賞)、『谷根千のイロハ』『聖子』『聞き書き・関東大震災』(以上、亜紀書房)、『子規の音』(新潮文庫)などを送り出している。近著に『じょっぱりの人――羽仁もと子とその時代』(婦人之友社)、『谷根千、ずーっとある店』(朝日新聞出版)などがある。

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