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シシになる。 遠野異界探訪記
著者 | 富川 岳 |
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価格 | 2,530円(税込) |
発売日 | 2025年6月23日 |
判型 | 四六判 |
製本 | 並製 |
頁数 | 348頁 |
ISBN | 978-4-7505-1877-0 |
Cコード | C0095 |
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内容紹介
[推薦]森田真生(独立研究者)&ドミニク・チェン(情報学研究者)
[巻末漫画]五十嵐大介(『海獣の子供』『リトル・フォレスト』)
妖怪、山人、天狗、ザシキワラシ…
この世ならざる気配に満ちた遠野には、
いまも見えないものたちの世界がある。
その扉をひらいたのが〝シシ踊り〟だった。
***
東京の広告代理店にいた1人の若者は、
『遠野物語』を10ページで挫折しながらも
導かれるようにして遠野に移住した。
その地では、人も動物も幽霊も区別しない。
遠野に息づく文化と物語に慄く「よそ者」は、
やがてそれらに魅了され、その深みに引きずり込まれていく。
そして、100年以上前に民俗学者・柳田国男を戦慄させた
「張山しし踊り」との運命的な出会い。
牛の角、龍の鼻、鹿の目を持つ霊獣シシ。
その装束をかぶって舞うシシ踊り。
それは苦難の歴史を抱える地で華ひらいた「鎮魂のための芸能」であった。
シシの担い手となって踊る日々が、
解き明かしていく『遠野物語』に秘められた謎。
いつしか周囲に生まれる、奇跡のような出会いと物語——
民俗学をベースとした様々な創作活動や文化振興を行い、
いま各界から注目を集める若きプロデューサーが
10年にわたるリサーチと実践、
そして研究者との協業をもとに熱量を込めて書き下ろした、
渾身のデビュー作。
この本を読まずして遠野は語れない。
民俗学の聖地に新時代をもたらす物語がいま始まる!
[解題&用語解説:桜井祐(九州産業大学准教授)]
[造本設計:吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)
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【目次】
はじめに 『遠野物語』の謎を解く
第一章 『遠野物語』の先へ
第二章 シシ踊り
第三章 コロナとお盆
第四章 内なる野生
第五章 魂と共に生きる
あとがき
五十嵐大介「ダガイコ ダンヅゴ」
付録 遠野の芸能とシシ踊り
解題 桜井祐「シシとは何か、人はなぜシシになるのか」
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