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京都 祈りと差別の千二百年

京都
著者 磯前 順一
価格 3,520円(税込)
発売日 2026年2月18日
判型 四六判
製本 並製
頁数 432頁
ISBN 978-4-7505-1893-0
Cコード C0021

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内容紹介


平安京が生んだ聖と賎。

京都の日文研に長くつとめる宗教学者が、
多くの歴史研究者との協業のもとに書き上げた、
日本の差別の根源に迫る渾身の「京都/差別論」。

***

人はなぜ人を差別するのか──
小さな頃から著者が胸に抱き続けたその疑問は、
部落差別に長年くるしみ続ける人びとと出会った時、
どうしても解き明かさねばならない問いへと変わった。

天皇を中心とする都市の清浄な秩序を回復するために、
禁忌を背負わされ、「穢れ」と共に排除された者たち。
神仏を求めざるをえなかった人びとの、
信仰の対象としての寺社、仏像に向き合い、
様々な史料を渉猟して書き上げた、もう一つの京都の実像。

写真:吉田亮人

「淨と穢れの観念は、天皇を冠として戴く平安京において成立し、
都市の分業システムと共に地方社会へと広がった。
現代まで存続する日本の差別の構造を解き明かすためには、
平安京をめぐる差別の構造をまず明らかにしなければならない。」

*****

【目次】
はじめに ──もうひとつの京都へ
京都という歴史空間へ
差別への素朴な問い
穢れと救いの信仰史
本書の構成

序章 境界 五条橋 ──異界へのいざない
 都の入り口、羅城門
 五条橋をめぐる物語
 無縁所としての洛東
 内裏、聖と俗の構造化
 非人と神聖なるもの

第一章 殺生 六条河原 ──河原者のつぶやき
 六条河原と奈良坂
 中世における「聖」
 非人と河原者・穢多
 四条河原の河原者と武士
 排除と包摂、そして否認
 武士、検非違使と放免
 殺生と往生

第二章 病 弓矢町 ──救いをもたらす信仰
 癩者の村と薬師信仰
 犬神人と坂の者
 カトリック教の到来と癩者
 祇園会と犬神人
 畏怖、清目の論理

第三章 死 六道の辻 ──往生という欲望
 六道参りと念仏聖
 葬送の六道の辻
 六道輪廻と世界
 清水の舞台から飛び降りる
 往生と補陀落信仰

第四章 平等 清水寺 ──差別しているのは誰なのか
 阿弥陀堂の専修念仏
 悪人正因説
 六角堂の夢告
 不可視化される賎民
 平等と差別
 自由と来世

終章 「人間失格」 ──声を発する資格
 人間失格
 動物としての人間
 翻訳不可能性
 差別、文明化の過程
 現代の悪人正因説
 蘇民将来の風

あとがき


******

著者紹介

【著】磯前順一(いそまえ・じゅんいち)
一九六一年水戸生まれ。宗教学者。東京大学大学院人文科学研究科宗教学専攻博士課程中退。博士(文学)。国際日本文化研究センター教授。主な著書に『近代日本の宗教言説とその系譜』(岩波書店)、『閾の思考』(法政大学出版局)、『死者のざわめき』(河出書房新社)、『昭和・平成精神史』(講談社)、『新・学問のすすめ 研究者失格!』(白水社)、シリーズ「宗教と差別」(法藏館)ほか多数。

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