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感覚のエデン 岡﨑乾二郎批評選集 vol.1
著者 | 岡﨑 乾二郎 |
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価格 | 3,960円(税込) |
発売日 | 2021年9月23日 |
判型 | A5判 |
製本 | 上製 |
頁数 | 488頁 |
ISBN | 978-4-7505-1711-7 |
Cコード | C0070 |
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内容紹介
◤第76回 毎日出版文化賞(文学・芸術部門)受賞!◢
世界に可能性はまだあるのか、「芸術」はその問いに答える方法である。
時を超えて交錯する思考の運動が、星座のように明晰なる一つの図形となって、新たな知覚と認識を導く。
稀代の批評家・造形作家による美術史の解体=再構築。デビュー以来紡いできた膨大な批評文を精選した、その思想の精髄。
「感覚と存在、感覚と真理(イデア)を分けるという誤った図式があります。存在や真理は認識であり物質ではない。感覚は(物質によって起こされる事実であり、つまり)物質です。存在や真理を食べることはできません。食べることができるのはむしろ感覚です。林檎を食べているのではない。セザンヌがそう考えたように、赤という感覚こそを私たちは食べているのです。だから決して林檎は知恵の実ではない。林檎とは無数の感覚が作り出す、いわば星座なのです。音楽は星座です。絵画とは星座です。それは無数の感覚のさまざまな方向への運動、物質的な運動の交錯が作り出す編成体です」(本書より)
※本シリーズの各巻は、それぞれ独立した書籍(=批評集)としてお楽しみいただけます。
【訂正表】
初版に訂正箇所がありますので、訂正表を公開いたします。ご参照ください。
【目次】
Ⅰ 捲土重来――再開する時間
ふたたび、うまれる
墓は語るか(墓とは何か)。
墓は語るか
歴史とよばれる絵画
知覚のバリケード
捲土重来――再起する絵画(絵画の変容そして勝利)
あふるるもの
聴こえない旋律を聴く
Ⅱ 天体は抵抗する――確率論的抵抗
天体は抵抗する
確率論的主体性(放射能的アソシエーション)
理性の有効期限――理性批判としての反原発
国家というタブロー――マネ《マクシミリアンの処刑》をめぐって
Ⅲ 感覚のエデン――約束としての了解可能性
芸術教育とは何か?──教育と芸術そして科学
準備と注解
火星の住民と地球の芸術家
ルールはいつでも、「世界に一つしか存在しない具体的事物」として現れる。
メルヒエン クリティック――アリにもハナにも心があり、言葉がある
魚の教え――ΙΧΘΥΣ
感覚のエデン――蛇に学ぶ
ウナギイヌという官能について
詩という認識
(言葉の真理あるいは)言葉の心と理――藤富保男『詩の窓』に寄せて
トリシャ・ブラウン――思考というモーション
運動イメージの構造的な把握に向けて
人間はロボットによって創造される――芸術を通したロボットの定義。あるいはロボットを通した芸術および人間の定義
生きたアーカイブ――LIVING BETWEEN DIVERSITY OF TIME
8ミリ映画《回想のヴィトゲンシュタイン》への想起(その一つ)
Ⅳ 経験のインフラストラクチャー
霧の抵抗
見ることの経験
あとがき
図版出典・引用一覧
【書評・メディア情報】
■東京新聞(10月2日)/紹介
■中日新聞(10月3日)/紹介
■「美術手帖」(12月号)/紹介
■週刊読書人(12月10日)/2021年の収穫(山本貴光氏・ゲーム作家、文筆家)
■図書新聞(12月18日)/21年下半期読書アンケート(倉数茂氏・作家)
■図書新聞(12月18日)/21年下半期読書アンケート(鈴木慎二氏・書店員)
■Tokyo Art Beat(12月16日)/書評(沢山遼氏・美術批評家)
2022年
■「月刊アートコレクターズ」(1月号)/紹介
■「キノベス2022」/紹介
■「文学界」(10月号)/岡﨑乾二郎さんインタビュー
■毎日新聞(11月3日)/第76回毎日出版文化賞受賞(島田雅彦氏)
■毎日新聞(11月9日)/第76回毎日出版文化賞受賞のインタビュー
■「ダ・ヴィンチ」(12月号)/「ブックデザイナーの装丁惚れ」(鈴木千佳子氏)